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陶房TERRAブログ

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Veronica Ohara Mimi Kanno Exhibition

陶房TERRAの会員、菅野さん。10月~11月にかけて行われる二人展のお知らせです。

会期 10月25日(火)~11月20日(日) 
   10:00~18:30 (最終日は16:00終了)

会場 東京アメリカンクラブ B1F 
   Frederick Harris Gallery
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# by tobou-terra | 2011-10-22 10:59 | 展覧会

2011 猿楽祭 報告

今年の猿楽祭は2日とも天候にめぐまれ、お客さんも大勢きて頂きました。
青空ロクロ体験は、2日とも満席。当日も問い合わせで予約を断らなくてはいけませんでした。

約30分の体験でしたが、みなさん集中して2つ、3つと作られていました。
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気づいた方いるかもしれませんが、スタッフの服装がいつもと違います。
ウエイター風に、白シャツ、蝶ネクタイ、長めのエプロン。
今年の猿楽祭は仮装をテーマでしたので、びしっとキメテみました。


陶器市は昨年以上に大盛況で、11:00スタート前から作品が並ぶのを待っている方も
いました。
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体験に来ていただいた方、器を買っていただいた方、ありがとうございました。
そして、お手伝いして頂いた会員の皆様、お疲れ様でした。
また来年もよろしくお願いします。
# by tobou-terra | 2011-10-15 14:42

2011 猿楽祭

今年も10月の連休、9日、10日と猿楽祭が開催されます。
ヒルサイドテラス全体のお祭りです。

陶房テラでは昨年に引き続き、青空ろくろ体験と、手作り陶器市を行います。

青空ろくろ体験は、約30分間の体験で、コップ、お茶碗などが作れます。
体験は要予約ですので、問い合わせください。

手作り陶器市は、会員の方々、スタッフの作品が格安で売り出します。
小さいもので数百円から販売いたします。
昨年は、2日目の終わりには作品在庫が少なくなりました。早めに来るのをお勧めします。

青空ろくろ体験 10月9日(日)、10日(月) 11:00~16:00 
定員      小学3年生以上 各日15名
参加費     1,000円 +焼成費 (1つ500円から)

手作り陶器市  10月9日(日)、10日(月) 11:00~16:30頃まて

会場 C棟 陶房TERRA入口周辺


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# by tobou-terra | 2011-09-25 20:10

楽焼の日

この夏2回目の楽焼。
9月末、気温は30℃越え、まだまだ暑さが残る日となりました。

この日は祝日で、一般の1日体験の方もたくさんいて教室の中は人、人、人。
エアコンが人の多さで効かなく、ひとの熱気と窯の熱で、汗ダラダラ掻きながら焼成しました。今回の参加者は8名、初めての方、ベテランの方、横山先生指導のもと行われました。

先生から窯の組み方を教わっていたので、前日にセッティング終え、11時過ぎに炭を起こしはじめました。
テラの窯は、耐火レンガで簡易に組まれており、終わったらばらして片づけてしまいます。
窯のサイズはお茶碗一つ焼ける程度で、燃料は炭を使います。送風機で風を送ることはしないで、空気口からの酸素だけで燃焼させます。
一つしか焼けないので、じっくり丁寧に焼くことができます。

金沢の大学時代にも楽焼は何度も行いました。このときの窯は一度に6、7個入るくらい大きな窯で、備え付けのものでした。
送風機で風を送りながら、薪をどんどん入れながら窯の温度を上げていきます。
窯の上部横に取り出し口があり、さらにその上で温めた作品を出し入れします。
場所によって溶け具合が違ったり、風を送り過ぎて一気に溶けてしまうことがあるので、取り出すタイミングが難しかった記憶があります。
大量に焼く場合はこの窯が適していますが、煙が出ますし、広い敷地が必要です。
代官山の小スペースでコンパクトに、更に安全に行うには、簡易窯が適していますね。

ということで、今回の楽焼は、自分で組み立てた窯で行ったのですが、熱が逃げずに温度が上がるのか少し心配しながら炭おこしをしました。

順調に窯は安定し、交代しながら一つ一つ焼き上げていきました。
初めての方も、何度もされているかたも、それぞれ面白い試みをされていました。
練り込みをしたり、釉のかけ方を工夫したり、ガラスを埋め込んだり、アルミホイルを張り付けたり。黒楽、赤楽だけではなく、楽焼という限られた範囲のなかですが、自由な発想で楽しんで頂けているようです。
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炭化するため、新聞紙の中へ↑

今回スタッフは、1日体験があったため、焼けないかな? と思っていましたが、最後の残り炭で少し焼けました。髑髏陶箱 ホロホロ香合↓

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参加された会員の皆様、お疲れ様でした。涼しくなったらもう一回、年内にやりたいですね。
# by tobou-terra | 2011-09-23 10:35 | イベント

「楽焼の〝楽″てなんですか?」という質問をよくされます。
楽しいから? 焼く時間が短く、簡単に(楽に)できるから?

もちろん一般的な焼き物に比べ、短時間で焼くことができて、小さな窯で楽しめるやきものです。
そんな質問に答えるときは「樂家がはじめたから。」とざっくり答えています。

テラではこの夏2回の楽焼を行っています。2回目を9月末に控え、ただ今会員のかたは、成形、削りの作業を進めています。
今日も楽焼についての質問が幾つかありました。
そこで今日は少し詳しく楽焼の〝樂″について書こうと思います。

約400年前、桃山時代、茶の湯をかたちづくった千利休が、自分の茶の湯茶碗を長次郎という男に造らせました。
利休の茶の湯の思想、「侘茶」。黒楽茶碗、赤楽茶碗はこの「侘茶」の思想にかなう茶碗として「宗易形ノ茶ワン」として誕生したといわれています。
当時の文献で初めて長次郎の茶碗が記述されるのが、1586年、『松屋会記』、
「宗易形ノ茶ワン」を茶会で使用したと残っています。宗易、つまり利休形の茶碗。まさにこれが長次郎作の茶碗のデビューだと考えられています。
しかし、「宗易形ノ茶ワン」という記載は1回限りで、これ以降は「今焼茶碗」と記載が変わります。(今焼=現代の焼物)
更にその後、利休、長次郎没後に「聚楽焼茶碗」という名称に変わります。

この間に、どのような経緯で名称がうつり変わったのかは記述にはないようです。
想像ですが、こんな感じだったのではないでしょうか?↓

~約400年前、ある茶会にて~

   宗易(利休)「どうこれ?新しい茶碗造ったんだけど。すごくない?
           この黒、ブラックホールみたいに、吸い込まれそうじゃない?」

   お茶友達(茶人中坊源吾)
          「いいじゃんこれ!今までにない形だね。
           『宗易形ノ茶ワン』て呼ぶ?」

 ~しばらく時が経ち

   Aさん 「最近、利休さんが造った『宗易形ノ茶ワン』流行ってるらしいよ。」

   Bさん 「新しい形の茶碗で、今っぽいよね。『今焼茶碗』だね。」
               ↓
          すこし間、『今焼茶碗』と呼ばれていました。



~さらに時が経ち、利休、長次郎没後

   Aさん 「『今焼茶碗』の〝今焼″ていうには時間が経ったよね.。」

   Bさん 「利休さんの孫、宗旦さんが活躍してる時代だしね。」

   Aさん 「そういえばあの頃、聚楽第があったよね。利休さんそこに住んでて、
       今焼茶碗は聚楽第の土を使ってるみたいよ。」 
       
   Bさん 「そうそう今焼茶碗つくった長次郎さん、秀吉さんから〝樂″の字を
        うけ賜ったらしいね。」

   Aさん 「これからは『聚楽焼茶碗』に呼び方変えよー。」


   そして時代経て、『聚楽焼茶碗』→『楽焼』に簡略したのではないでしょうか。


ということだったかは想像ですが、勝手に現代風にしてみました。ただ、あまり外れてはないと思います。

「楽焼の〝楽″てなんですか?」この質問に簡単に答えるのはむずかしいですが、400年後の現在でも、楽焼があり、侘茶があり、樂家、千家が続いているのは、作る上でも、使う上でも面白み、楽しさがあるからではないでしょうか。
聚楽第というこの時代の象徴から、楽焼は生まれましたが、現在においても〝聚楽″=楽しみを集めるもの として楽焼は存在しているように思います。「楽焼=楽しい焼き物」これも正解ですね。

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夏休みに京都に行ってきました。そして楽美術館に行きました。
館内は撮影禁止ですので、自分の目で、脳に茶碗を保存しておきました。

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↑これは8月8日にテラで行った楽焼の作品。(伊賀土+珪砂、透明釉+銅、炭化)
# by tobou-terra | 2011-09-06 12:55 | 技法